神経心理学者が明かす正しいポジティブ思考とは?

人は誰かに褒められると嬉しい・楽しいなどの幸せを感じます。
過去の記事では褒められたときに脳の中で起こっている幸せを感じるメカニズムをいくつかご紹介してきました。

神経心理学者のリック・ハッソン博士は、この幸せをより感じやすくするために脳をトレーニングすることを推奨しています。

脳の中にはニューロンという神経細胞があり、ニューロン同士はシナプスで繋がって情報のネットワークを作っています。そしてこのネットワークは同じ思考・行動パターンを繰り返すことで強くなっていきます。

ところが人間の脳には「negativity bias」と呼ばれる、ポジティブなことよりもネガティブなことに焦点を当てやすいという特性があるため、ネガティブな体験から神経細胞が作られやすいという傾向があります。
そもそもnegativity biasは進化の過程で生存競争にさらされたことに起因しているとのこと。

生きのびるために、危険を避ける回路を発達させてきたんですね。

博士は、著書「Hardwiring Happiness」の中で、ポジティブ(肯定的)な体験をしたときに、それをしっかりと認識すること、つまり「良さをかみしめること」で脳を鍛え頭の中を支配するネガティブ(否定的)な考えを払拭できると記しています。

ポジティブな事柄は、
短期間のバッファ(短期記憶)から
長期間の貯蔵(長期記憶)に変換されることで記憶に残るというメカニズムをたどるため
ポジティブな思考を繰り返しイメージすることは意識的に行わないと、脳に染みこまず頭にのこらない
のだそうです。

なお、「良さをかみしめる」思考は、いわゆるポジティブシンキング(プラス思考)とは異なるとハッソン博士は言います。
「現実世界はモザイク状でポジティブなタイルもあればネガティブなタイルもあります。ネガティブな情報に目を背けるのではなく、その両方を意識した上で、よりポジティブなタイルを慎重に選び取るべきなのです」と博士は語ります。

つまり、ネガティブなことにも向き合った上で、ポジティブな情報を意識することが「良さをかみしめる」思考であるということです。

良いことをしっかりとかみしめる時間は、10秒、20秒、30秒という短いものでもかまわないそうです。

ほんの少しでも嬉しいと思ったこと、楽しいと感じたこと、キレイだなと思ったこと、おいしいと思ったこと
日常の中で感じる小さい喜び
想像するだけでウキウキするようなこと
意識して脳に伝え、幸せを感じる脳を作っていきましょう!

出典:
「幸せを感じやすい脳」を作る方法