ストレスをあなたの応援団にする方法・後編

前回は、ストレスに対する考え方を変えると、身体の反応までもが変化し、健康を左右するというお話をご紹介しました。

健康心理学者ケリー・マクゴニガル氏はさらに、ストレス反応の一環として分泌される
「オキシトシン」というホルモンについて話します。

オキシトシンというと、私の学生の頃は、脳の下垂体後葉から分泌される、妊娠・出産・乳汁分泌に関わるホルモンというふうに習った記憶があるのですが
近年では、スキンシップや人に親切にすることで分泌され、安心感や幸福感を得られる「癒しのホルモン」として注目されているようです。

ケリー氏によれば、ストレス反応としてオキシトシンが分泌されると誰かに支えてもらいたいと思う、つまり“感じていることを閉じ込めずに誰かに話したり、お互いに助け合うように促す”のだといいます。

さらにオキシトシンは“脳だけでなく、体の他の部分にも働きかけ”
“心臓の細胞を再生し、ストレスで起きるダメージを治す“のだそうです。

そして人を助けたり助けられたりすることでオキシトシンはよりたくさん分泌されて
もっと早くストレスから回復することができるというのです。

ストレスを感じても、ちゃんと体内に回復機能があって
その働きが、誰かと助け合うことで強化されるというのは驚きですね。

ケリー氏はここでもう一つの研究結果を紹介します。

アメリカで約1000人の34歳から93歳までの成人に対し
まずはじめに“「去年どれ位のストレスを 感じましたか」 「コミュニティーや 近所の人 友達を助ける為に どれ位時間を費やしましたか」 ”といった質問をし
“その後の5年間、その中の誰が亡くなったかを公の死亡記録を使って”追跡調査したものです。

この結果は?というと

“経済的惨事や家庭危機などの重大なストレスを経験すると死のリスクが30%増加”するにもかかわらず
“他の人への思いやりに時間を費やした人々は、ストレスから来る死亡の増加はゼロだった”といいます。

ストレス反応は自分を助けてくれるものなんだと考えると身体も健康的に反応し、
さらに手を差し伸べたり、差し伸べられたりという、人との繋がりが回復力を上げるなんて、素晴らしいしくみですね。

人との心温まる繋がりを増やしていきたいですね!

出典:
TED ケリー・マクゴニガル 「ストレスと友達になる方法」