「給料は自分で決める」「上司は部下が決める」そんな会社の経営者が常識を覆す学校をつくってみた

組織図が存在しない。
企業戦略を持たない。
人事部がない。
上司は部下が決める。
経費明細のチェックをしない。
どのオフィスにいるかを報告する必要もない。
給料は自分で決める。
等々・・・。

社員3,000人を超える大企業で、こんなことを実際に行っている会社があります。
ブラジルでもっとも人気があり、かつ急成長を遂げているセムコ社

その2代目経営者であるリカルド・セムラー氏は
毎週月曜と木曜を“「我が人生終焉の日」” と呼んで、その2日間は悪い知らせ(例えば医師からあと余命半年と言われるなど)を受けた時するであろう事を何でもしているのだそうです。

そして企業としてもこのようなことに30年前から取り組み始め、
社員にもこう呼びかけたそうです。
“定年退職のことや人生の時間配分を考えなさい”
“82歳になってから山に登るのではなく来週行きませんか?”

例えば、従業員に給料の10%の価格で水曜日を買い上げてもらいます。
バイオリンがやりたいとすれば、その買い上げた水曜日にすればいいというわけです。

セムラー氏はまた、“社員は会社の唯一の財産”であり
“社員のために会社から全寮制学校のような面を取り除こう”
つまり社員を大人として正当に扱おうという考えのもとに
社員が自分で給料を決められる仕組みを作ったり
何日休暇をとるのか、どのオフィスに出社するかを報告する必要をなくしたり
取締役会に2つの空席を設け、先着で誰でも参加できるようにしたり
この他にも様々な仕組みを取り入れています。

このようなプロセスを進めていくなかで社員の様子を見ていると「ちょっと待てよ」と言いたくなる事態に気づいたそうです。
“「どこに座ったらいいですか?」「何をすればいいですか?」 「5年後私はどうなりますか?」”
社員がみんなこんな質問をする

そこで、もっと早くからの教育が必要だと感じたのだそうです。
そしてセムラー氏は財団を立ち上げ、3つの学校を創設しました。学校では“教師の役割を2つに分け”
“一方のグループはチューター「子供を見守る」”。しかし勉強は教えない。
もう一方は“情熱と専門性”を持つお年寄りたち。
プロアマは問わず、“あなたが大事だと信じていることなら何でもいいので生徒に教えてください”
お願いするのだそうです。

例えば「人間の器を測定する方法」「自己表現の仕方」「愛について・死について・なぜ自分がここにいるのかについて」など、“2歳から17歳までの約10の素晴らしいコース”があるとのこと。

さらにこの学校では、“生徒たちに「サークル」を運営させ”、自分たちでルールを決めて運用しているそうです。
停学や退学も、子どもたちで決定します。
生徒は年齢では分けず、6歳の子でも準備ができていれば11歳の子と一緒に学びます。
“成績も数時間ごとに自分でアプリでつける”のだとか。
こうして子供たちはみずから英知を探求し、学んでいきます。

セムラー氏の作る会社や学校のあり方はとても自由で、革新的に思えます。
しかも業績がアップしたり、学校の評価が劇的に向上したりと
実際に効果が出ているのもすごいところ。
一人一人の持つ力を信頼し、英知を引き出そうとするからこそできる仕組みでもあり
これからの時代にはとても合っていると思います。
こういう会社や学校が増えたら、楽しいですね!

出典:

TEDリカルド・セムラー
「(ほぼ)ルールなしで会社を経営する方法」