わずか1年で学区最下位からトップに!?シアトルの学生が手にした「未合格」の力

「不合格」と言われたら、ものすごくがっかりして、山道から転げ落ちたような気分になりますよね。

これが「未合格」と言われたらどうでしょうか?“まだ”ゴールにはたどり着いていないものの、山を登っている途中というニュアンスに変わります。

この“まだ”の力について
心理学者キャロル・ドウェック氏は語ります。

ドウェック氏の研究において、“10歳の子供たちに、彼らにとって「ちょっと大変」すぎる困難課題”を与えたところ

“「挑戦 大好き!」 「解ることが 何か増えたら 良いなって思ったんだよ!」”というように驚くほど前向きな反応を示した子たち・・・“成長型マインドセット”を持った子供たちと

“「惨め」 「最悪だ」”といった気分に陥り“自ら失敗の烙印を押した”子たち・・・“停滞型マインドセット”を持った子供たちに分かれたというのです。

ある研究調査では、“停滞型マインドセット”の子供たちは“テストで1回失敗したら、もっと勉強する代わりにカンニングする”とか、自分がましだと安心するために“自分たちより出来が悪かった 「誰か」を探す”といった結果が出ました。

脳の電気活動を測定すると、“停滞型マインドセットの生徒達の場合ほとんど活動しない”のに対し
“成長型マインドセットの生徒達では「まだ」を仲間にして脳が燃え盛っている”のだそうです。

そこで私たち大人にできることは何でしょうか?

それは
“子供の知能や才能ではなく、取り組んでいるプロセス~努力・やり方・集中力・忍耐力・進歩を褒めるということ”
これが強くしなやかな子供を創るのだそうです。

ドウェック氏は“生徒自身のマインドセットを変える”研究調査で
生徒達に“何か新しいことや難しいことを学習しようとコンフォートゾーン(脳が慣れ親しんだ現状)を押しのける度に脳内のニューロンが新しく強い結合を作れる。そうすると段々君達の頭がもっと良くなっていくよ”と教えたそうです。

そうすると何が起こったのでしょう?

“成長型マインドセットを教えられなかった生徒達は中学進級で勉強が難しくなると学校の成績が低下し続け”たのに対し
事前に“「脳のしくみ」を教えられた生徒達は急に成績が伸びた”ということです。

教育者がこのような“「まだ」づくしの成長型マインドセット授業”を施したところ

“ニューヨーク市ハーレム地区のキンダークラス(5歳から通う義務教育)では、初めのころ鉛筆すら握れなかった子供たちが全米学力テスト上位5%の得点を取り”

“サウス・ブロンクス地区のかなり遅れを取っていた4年生の子達が算数のテストでニューヨーク州で1番”になり

“1年から1年半かけてアメリカ先住民居留区内にある学校の生徒が学区内の最下位からトップに”なったそうです。
しかも“なんとその区域にはシアトルの裕福な地区も含まれて”いたのです。

子供たちが頑張っているとき、挑戦しているとき、そこだけを切り取って無理だとか出来ないとか決めつけず
今まさに「賢くなっているとき」ととらえ、「まだ」途上にあるその子たちを心から応援していきたいですね!!

出典:
TED キャロル・ドウェック
必ずできる!― 未来を信じる 「脳の力」 ―