イタリアの都市が税金50%も注ぎ込んで行っている、子どもの才能を開花させる幼児教育とは?

「レッジョエミリア」という名前をご存知でしょうか?

レッジョエミリアとは、人口16万人のイタリア北部にある小都市の名前。
この地方は「宝の島」と呼ばれるほど、農産・畜産品が豊かな地方で、
サラダやパスタ、ピザでも美味しい、あのチーズの王様「ルミジャーノ・レッジャーノ」の産地でもあります。
レッジャーノとは、「レッジョの」という意味なんだそう。

この街が今、とある分野において世界的に注目を集めているのです。

それは「幼児教育」

1991年、アメリカ「Newsweek」誌に
「世界で最も優れた10の学校」(THE 10 BEST SCHOOLS IN THE WORLD)
として
この街のディアーナ幼児学校が紹介されたことがきっかけとなり、
最も革新的な幼児教育として世界的な注目を浴びることとなりました。

では
“市が税金の半分もあてるほど力を入れている”というその教育法とは一体どんなものなのでしょうか?

『レッジョエミリアアプローチ』
この教育法は、20世紀を代表する教育実践家ローリス・マラグッツィにより開発されました。

その根幹となるのは
「子どもが100人いれば100人の個性があり、100の可能性がある」という考え方。
子どもたち一人一人の個性を大切にし、主体性と豊かな創造性を育てる様々な取り組みが行われています。

中でも特徴的と言えるのは
教育の中心的存在は『アート』であるということ。

子どもたちが思いついたことをすぐに表現できるように
共有スペースには、楽器や絵を描く道具のほか
石や葉っぱ・土などの自然にある物、工場ででた廃棄品、毛糸・布・針金などが自由に使えるように配置されているそうです。

そして、レッジョエミリアでは子どもたちが5人程度のグループを作り、数日から長いものでは数カ月に及び、アート創作などのプロジェクトを立案し取り組んでいくというプロジェクト学習も行われているのですが
ここでさらに驚くべきことは
これがすべて子どもたち同士の話合いで進んでいくということ。

レッジョエミリアでは先生が生徒に教えるというスタンスを取らないのです。
ここが、従来からの日本の教育システムと大きく異なる点ではないでしょうか。

保護者・子ども・教師の関係性はあくまでも「対等」。
何かのプロジェクトを進めるときにも、
先生は仲間の一人なのです。

プロジェクトでは、自分の意見を表現しつつ、相手の意見にも耳を貸しながら作り上げていく過程で、自己主張することと相手を尊重すること両方を学んでいきます。

そして、そういった創造的活動を細かく記録して、みんなが見られるようにしたドキュメンテーションにより、街全体がひとつの学びの共同体として機能しているのです。

こうしたことのすべてを街ぐるみで行っているというのは驚きですね。

日本でもこうした考え方を取り入れ、さらにそれを独自に発展させている教育機関がたくさんできています。

こちらでも今後ご紹介していく予定ですが、
一つ一つ見てみると、こんなところに子どものとき通いたかった!と思うようなところばかり。
こんなワクワクする試みがどんどん広がっていくといいですね。